スパゲッティ屋のレゲエ女

スパゲッティ屋、Fに昼を食べほぼ毎日通っている。大してうまくもないが混んでいないし、背後に誰もいなく、かつ料理は前から置かれるので気が滅入らずにすむ。私はカウンター式の席で背後が通路であるのがあまり好きでなく、それも料理が後ろから置かれるのがとても我慢できない。
レゲエ女は納豆のような粘っこい口調と声色でもって客である俺様に応対する。彼女が料理を持ってきた時、俺様はiPhoneを弄っていたので、お待たせいたしましたという納豆とともに料理が不審な躊躇の混じった動きを伴ってにゅう、と出てきた時に少しばかりの言いようのない怒りが湧いてしまった。カルボナーラ、でよろし、かったでしょうか?、という俺を不必要に不安定にさせるような口調で爆発ヘッドをのっけたあほヅラで追い討ちをかけてきた時には、はい、という返答と、彼女に対する侮蔑と怒りを含んだ一瞥をくれてやった。
間がおかしい。俺を不必要に不安定にする間。やめろ。
なぜ客にたいし、まるで老人ホームの老人に語りかけるような不自然に大きな間延びした口調で応対するのか。
また或る日、食べ終わり店を出ようとするおり、たまたま目の前を歩いていたレゲエは
わざわざ立ち止まり俺のためにドアを開けてくれた。
俺は怖く、彼女が仮に親切心でやったとしてもそれは俺にとっては精神をかき乱される種子以外のなにものでもなかった。

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